こんにちは、コスメコンシェルジュの石川です(@cosme_dokugaku)。
この記事では、日本化粧品検定の教科書(公式テキスト)の内容が「○刷(すり)」で異なる件に関してまとめています。
教科書の内容が違う!?
友人Aと一緒に検定の勉強をしていた際、お互いに話がかみ合わない事が何度かありました。
例えば↓こんな感じです。
- 【友人A】ポリマーの分類で「天然」「合成」と、あともう一つは?
- 【わたし】え? ポリマーの分類? そんなとこあったっけ?
そして↓こんな時もありました。
- 【友人A】ぽってり唇になるための成分で 縦じわ改善のためのものは?
- 【わたし】マキシリップ原料入り!
- 【友人A】え? マキシリップ原料って何?
そして、試験終了後、2人で答え合わせをしている時に、衝撃の事実が発覚!
教科書(テキスト)の内容が違ってる!
あわてて2人の教科書を見比べて確認したところ、数ページで内容が変わっていることが発覚・・・
2人ともちゃんと「コスメの教科書 第2版」を購入しているのに、内容が違うってどういうこと⁉
なかばパニックになりながら アレコレ調べてみたところ原因が判明しました!
原因は「刷数」の違い
2人の教科書の奥付(一番最後のページ)を確認すると・・・
「○刷」の数が全然違う・・・
Aの使用していたものは「2016年4月30日 第1刷」
私が使用していたものは「2017年10月20日 第5刷」
期間にして「1年半」の差ではありますが、この「○刷」の発行時期によって内容が異なっているわけです!
「版 はん」ではなく「刷 すり」の違い
と、ここまで聞いて「あ、コスメの教科書 第1版を使ってたのね!」と思われた方もいるかと思いますが、違います。
2人とも「コスメの教科書 第2版」なのです。
個人的に、メジャーバージョンアップに相当する「版(はん)」による内容の違いはあっても、「刷(すり)」に違いはないものと思い込んでいたのですが、結構 内容が異なっているのです。
正誤表にも記載のない修正・削除がある!
と ここで、日本化粧品検定協会の公式サイトに 各刷ごとの「正誤表」PDFが掲載されていたことを思い出しました。
https://cosme-ken.org/textbook/
「なんだよ~、ちゃんと見ておけば良かったよ~」とボヤキながら、当該PDFを確認したのですが…
アレ? 記載がない…
単純な文字の誤植などの修正はあるのですが、私たちが発見した 以下のような箇所の追記や修正に関しては、特に説明がありません。
1刷と6刷の内容で異なっていた部分(一部)
例えば↓以下のような部分とか…
- 1刷(36p):ポリマー(高分子)のページが設けられており、ポリマーの分類(天然・合成・半合成)の項目あり
- 6刷(36p):同ページは「増粘剤」と名称変更され、ポリマーの分類(天然・合成・半合成)の項目は削除。また同一ページ内に「PH調整剤」「キレート剤(金属封鎖剤)」の項目が追加されている
またまた↓以下のような部分もありました(これが全てではありません)。
- 1刷(77p):ぽってり唇のための 縦ジワ改善成分として、第1項目に「マキシリップ原料入り」と記載、その下に小文字で「パルミトイルオリゴペプチド、パルミン酸エチルヘキシル」の記載あり
- 6刷(77p):ぽってり唇のための 縦ジワ改善成分として「パルミトイルトリペプチド-1」のみ記載。その他は削除。
そのほか細かい説明文なども、いたるところで結構 修正されています。
日本化粧品検定協会に訊いてみた
ここまでで、まったくワケが分からなくなってしまった、私。
思い切って日本化粧品検定協会に直接電話して、どういうことなのか確認してみました。
電話の内容をまとめると?
で、協会の方との電話の内容をまとめると こういうことだそうです。
- 公式テキストに掲載された内容で、時流によって最新の知見と異なってきた部分に関しては、「○刷」によって内容を修正している。ただしその修正内容は 特にPDFなどで告知はしていない。
- 公式サイトに掲載されている「正誤表」は あくまで誤植や記載間違いに関するものだけである
- 試験範囲に関しては、常に「最新版」のテキストを参照してほしい
- 一般書店で購入する場合は、残念ながら 在庫や回転率の問題などから 過去バージョンのものが流通している可能性がある
- 公式サイト経由で購入してもらえれば、常に最新版のものが手に入るので できれば公式サイト経由で購入してほしい
私なりに、内容を補足しておきます。
公式テキストの内容に関して、協会では「○刷」のタイミングで内容の修正を行っているそうですが、その対象となるのは大きく以下の2つ。
- 単純な文字の間違い・記載間違い
- 最新の知見と合わなくなった内容
私とAの教科書で内容が違っているのはまさに(2)の修正によるもの、というわけですね。
このうち(1)に関しては、公式サイトにて修正個所をPDFで確認できるのですが、(2)の方は公表されていません。
一応、公式サイトにメールで問い合わせれば 内容を教えてもらえるらしいのですが、そもそも「自分の教科書に修正があるかどうか不明な状態」の人間が問い合わせできるとも思えず、ちょっと現実的ではありませんね。
対処方法は「最新版のテキストを購入する」こと
さて、では以上を踏まえて、独学受験生たちはどのように自己防衛すればよいのかを考えてみました。
試験範囲はどうなるのか?
試験範囲に関しては、あくまで「最新版」のものが基準となるとのこと。
そこで「例えば、過去バージョンには記載が無いが、新バージョンで記載があるもの(後から追記されたもの)に関しては 出題されますか?」と確認したところ「そういったものに関しては 出題しないように気を付けています」とのことでした。
つまり「過去のバージョンを持っている人が不利にならないように考慮している」ということですね。
ただ、例えば「過去バージョンには記載があるが、新バージョンには記載が無いもの(後から削除されたもの)」の場合、過去バージョンの持ち主は「覚えなくてよい項目を覚えている」ということになってしまいます。
受験生の立場として考えると、これは痛いですね…
対処方法に関しては とにかく「最新版を購入する」ということしかないと思います。
残念ながら、一般書店で購入する場合は、在庫や回転率の問題などから 過去バージョンのものが流通している可能性があるため、購入の際はしっかり奥付部分を確認するようにしましょう。
ネット通販で購入する場合は、アマゾンなどにように流動性の高い、規模の大きなサービスを利用するのがおすすめです。
↓こちらは2.3級の公式テキスト。
↓こちらは1級の公式テキスト。
まとめ
「美容」という日進月歩で知識の変遷が激しい分野を対象とした検定であること、また、検定自体がスタートからまだ5年程度であること… こういった理由から、内容の改変はある程度仕方がないことなのかも知れません。
ただ、せめて 変更箇所はしっかり告知してほしいですね。
いっそのこと教科書を紙じゃなくアプリにして、常に最新の内容に更新できるようになるといいんでしょうけどね~。
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